Reactとは、ユーザーインターフェース(UI)を構築するためのJavaScriptライブラリです。主に、WebアプリケーションやWebサイトで使われており、コンポーネントという再利用可能なパーツを使ってインターフェースを効率的に構築できます。
今回はそんなReactの特徴を解説します。
特徴1) コンポーネントベースの構築
Reactでは「コンポーネント」と呼ばれる小さな部品を作って、それを組み合わせて1つの大きなUI(ユーザーインターフェース)を作ります。
これにより、同じ部品を何度も使い回すことができ、開発が効率的になります。
// ボタンコンポーネントの例
function Button(props) {
return <button>{props.label}</button>;
}
特徴2) 仮想DOM(Virtual DOM)を使って高速に描画
Reactのもう一つの大きな特徴は、仮想DOMという仕組みです。WebブラウザのDOM(Document Object Model)は、ページの内容が更新されるたびに再描画されますが、これには時間がかかることがあります。Reactは、仮想DOMと呼ばれる軽量なコピーを内部的に管理し、効率的に変更を比較して必要な部分だけ更新するため、パフォーマンスが向上します。
仮想DOMが実際のDOMの変更を最小限に抑える仕組みによって、ユーザーにとって滑らかな体験を提供します。
特徴3) 宣言的なUI構築
Reactでは、「どう見えるか」を宣言的に記述します。つまり、コンポーネントがどのように表示されるかを定義し、状態が変わったらReactがその変更を反映してくれます。
これにより、複雑なUIロジックを簡単に管理できます。
例: ボタンをクリックしたら、カウントを増やす簡単なアプリケーション。
import React, { useState } from 'react';
function Counter() {
const [count, setCount] = useState(0);
return (
<div>
<p>クリック数: {count}</p>
<button onClick={() => setCount(count + 1)}>カウントアップ</button>
</div>
);
}
特徴4) 状態管理(State)
Reactでは、コンポーネントごとに状態(State)を持つことができ、その状態が変わると自動的にUIが再描画されます。例えば、ボタンを押したときに表示されるカウントが増えるといった動きを作るのが簡単です。
特徴5) Reactのエコシステム
Reactは単独でUIを構築するライブラリですが、その周辺には多くのエコシステム(追加ライブラリやツール)があり、さまざまな機能を実現できます。
- React Router: ページ遷移を管理するためのライブラリ。
- ReduxやContext API: 大規模なアプリケーションの状態管理をするためのライブラリ。
- Next.jsやRemix: サーバーサイドレンダリングや静的サイト生成をサポートするフレームワーク。
まとめ
Reactは、コンポーネントベースの開発と仮想DOMを活用して、パフォーマンスの良い動的なWebアプリケーションを作成するためのライブラリです。再利用可能なコンポーネントを使い、宣言的にUIを管理することで、効率的に開発が進められます。また、Reactはエコシステムが豊富で、大規模なプロジェクトにも対応できる柔軟性があります。