FileZillaを使ったサーバーアップロード手順

FTP(File Transfer Protocol)は、ファイルをサーバーにアップロードする際の標準的な方法の一つで、多くのユーザーにとって馴染みのある手段です。

ここでは、FileZillaを使った具体的な手順と、FTPのメリット・デメリット、そして他のファイル転送方法を紹介します。

FileZillaを使ったアップロード手順

1. FileZillaのインストールと初期設定

  • FileZillaのダウンロード
    FileZilla公式サイトからインストーラーをダウンロードし、インストールします。
  • 起動後の設定
    インストールが完了したらFileZillaを起動し、設定を行います。デフォルト設定で問題ないため、初回起動後はそのままサーバー設定に移行できます。

2. サーバー情報の準備

サーバーに接続するためには、以下の情報が必要です。
サーバー管理者またはレンタルサーバーから提供される情報を確認してください。

  • ホスト(Host):接続先のサーバーアドレス。通常は「ftp.example.com」などの形式。
  • ユーザー名(Username):FTPアカウントのユーザー名。
  • パスワード(Password):FTPアカウントのパスワード。
  • ポート番号(Port):通常は「21」ですが、セキュア接続の場合は「22(SFTP)」です。

3. FileZillaでサーバーに接続

「サイトマネージャー」を開く

FileZilla上部の「ファイル」メニューから「サイトマネージャー」を選択します。

新しいサイトを追加

サイトマネージャーで「新しいサイト」をクリックし、必要な情報を入力します。

  • ホスト:サーバー情報で確認した「ホスト」を入力。
  • プロトコル:「FTP – ファイル転送プロトコル」または「SFTP – SSHファイル転送プロトコル」を選択します。
  • 暗号化:標準的には「暗号化なし」ですが、安全性が必要な場合は「明示的なFTP over TLS」を選びます。
  • ログオンの種類:「通常」を選択。
  • ユーザーとパスワード:上記で用意したユーザー名とパスワードを入力します。

接続の保存と確認

「OK」をクリックして設定を保存し、再度「接続」を押して実際にサーバーに接続します。

4. ファイルのアップロード

ローカルファイルの選択

左側のウィンドウがローカルPCのフォルダを表示します。アップロードしたいファイルやフォルダを見つけて選択します。

アップロード先ディレクトリの選択

右側のウィンドウがサーバー側のディレクトリを表示します。一般的には「public_html」や「htdocs」などがWeb公開用フォルダとして使用されます。

ファイルのアップロード

アップロードしたいファイルやフォルダを右クリックして「アップロード」を選択、もしくはドラッグ&ドロップします。FileZillaは進行状況を表示するため、アップロードの完了を確認できます。

5. 接続の確認とトラブルシューティング

ブラウザで確認
アップロードが完了したら、ブラウザでサイトを確認し、意図通りの表示がされているか確認します。

エラーログの確認
エラーが発生した場合は、FileZillaの「メッセージログ」でエラー内容を確認し、適切な対策を取ります(例:権限エラー、ディレクトリの誤指定など)。

6. 安全のための終了手順

接続の切断
「ファイル」メニューから「切断」を選び、安全にサーバーとの接続を終了します。

FileZillaの終了
作業が完了したら、FileZillaを閉じます。

FTPを使うメリット・デメリット

メリット

  1. 手軽さ:GUIツールの利用により、直感的な操作が可能で初心者にも優しい。
  2. 迅速な反映:リアルタイムでファイルの変更を反映できるため、すぐに確認したい場合に便利。
  3. 広範な対応:FTPやSFTPは多くのサーバーで標準サポートされているため、利用しやすい。

デメリット

  1. セキュリティ面の懸念:FTPは暗号化されていないため、盗聴のリスクがあり、データの安全性が確保されにくい。
  2. 手動管理の煩雑さ:ファイルを個別に手動でアップロードするため、更新が頻繁な場合は手間がかかる。
  3. 変更履歴がない:どのファイルが更新されたかの履歴が残らないため、ファイルの管理が難しい。

他のファイルアップロード方法:Git、rsync、SCP

FTPに代わる方法として、以下のような手段が一般的です。

1. Git(GitHub ActionsやGitLab CI/CD)

GitとCI/CDを組み合わせた方法は、特に開発者にとって便利です。

  • メリット:バージョン管理が可能で、変更の追跡が容易。自動化により手間が減り、セキュアなSSH接続も利用可能。
  • デメリット:学習コストがかかり、初めて使う人には敷居が高い。

2. rsync

rsyncは、変更があったファイルのみを転送するため、効率的です。SSH経由での暗号化も可能です。

  • メリット:転送時間の短縮と暗号化でセキュアなファイル転送が可能。スクリプトによる自動化も簡単。
  • デメリット:コマンドラインベースでの操作が必要で、初心者にはやや難しい。

3. SCP(Secure Copy Protocol)

SCPは、SSHを利用して簡単にファイルを転送する方法で、セキュリティも確保できます。

  • メリット:暗号化によりセキュリティが高く、シンプルなコマンドでファイル転送が可能。
  • デメリット:手動操作のため、頻繁なアップデートには不向き。

まとめ

単純かつ一時的なファイル転送:FTPが便利。

大規模・頻繁なアップデート:GitとCI/CDを使った自動デプロイが最適。

ファイル変更が少なく定期的な転送:rsyncやSCPが適しています。

サーバーの利用状況やプロジェクトの規模に合わせ、適切な方法を選びましょう。

よくある質問

FileZillaでサーバーに接続するために必要な情報は何ですか?

FileZillaでファイルをアップロードする方法は?

FileZillaの利用によるメリットとデメリットは何ですか?

FileZillaの代わりに使用できるファイル転送方法はありますか?

アップロード後に表示を確認するにはどうすればいいですか?

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